自閉症気味の娘、厳しい母親より、優しい父親が勉強を教えると。
自分の子供が、他の子に比べて、勉強が出来なかったり、遅かったりすると、親としては不安になりますよね。
ついつい他の子と比較してしまう。
だめだとわかっていても、ついつい他の子と比較してしまい、「同じように勉強ができなければ」と焦りを感じて、子供を追い詰めてしまったりします。
私自身、そんな母親の一人でした。そんな私の失敗と、夫の協力を得て改善できた体験について、お話したいと思います。
厳しい母親の言葉が、勉強への自信をなくす。
うちの娘は、どちらかというと消極的なタイプで、何をするのも自信がなさそうに見えます。勉強でわからないことがあると、押し黙ってしまい、「わからないもん」「できないもん」などの返答を繰り返し、最後には泣き出してしまうありさま。
言ってはいけないと思いながら、「他のみんなはできるのに、どうして?」と口走ってしまったことが、ますます勉強への自信を失わせたようで、ついには勉強机にむかうことさえ、嫌がる様になりました。
ある日、娘に甘い父親が、勉強を教え始めた。
そんなある日、めずらしく夫が娘の勉強をみてやると言い出しました。勉強を嫌がっていた娘も、私に比べて、格段に甘い父親が相手ならと、勉強をやってみる気になったようです。
どうせ、褒めてばかりなのだろうと想像していたら、案の定、簡単な問題が出来ただけで、「すごいなあ」「えらいなあ」の連発。「他の子はもっと上のレベルの勉強をしているのに」と内心思いながらも、家事におわれて、そのまま夫に任せていました。
なんだか、びっくりするほど勉強ができている。
しばらくして、様子をみてみると、さっきまで2桁の足し算、引き算をしていたのに、今度は3桁の計算に取り組んでいます。
3桁のくり上がり、くり下がりをする際には、一瞬泣きそうな顔になりましたが、夫が「折り紙で3桁の位を隠してやったらわかりやすい」と教えると、泣かずに取り組み始めました。5問ほど問題をこなすと、隠さなくても正解を答えられるようになり、さらには、4桁のたし算と引き算も正確できるようになりました。
最終的には、上の学年で習う「あまりのあるわり算」まで、全問正解できるようになったのです。「すごいね、これは次の学年でする問題だよ」と夫が言うと、娘は本当に嬉しそうな笑顔をみせました。
焦って叱っても、勉強ができるようにならない。
子ども一人一人の能力は違って当然ですし、他の子どもと勉強の成績を比べることは、本来意味のないことです。わかっていたはずなのに、ついついマイペースなわが子に焦りを感じて、すぐに成果を出そうと焦ってしまったのが私です。
勉強は、子供の能力あったスピードでやらせること。
子供の能力に応じて、勉強の量を加減したり、スピードをゆっくりにしたりして、最終的に期待以上の成果を出せたのが夫でした。
まわりばかり気にして、子供自身をよく見ていなかった自分自身に気づかされた出来事でした。
娘の勉強がはかどったと同時に、自信を取り戻してくれたこと、なにより最高の笑顔を見せてくれたことに対して、夫に心から感謝したいと思います。