
子供の教育は、お金じゃなくて、家庭の熱意で決まります。
お金がなくても勉強はできる。

経済的な余裕があれば、学習塾に通えます。
「経済力がある家庭の子のほうが、勉強ができる。」と、よく言われます。
確かに、経済的に余裕があれば、私立の小中学校に通わせたり、学習塾や、家庭教師をつけることも、お金さえあれば可能です。
ただ、お金持ちでも、子供の教育には興味がない家庭もあります。
子供を、私立の学校や、学習塾などに通わせる家庭は、お金があるだけでなく、教育にも熱心だからなのです。
教育に対して、お金を使うと言うことは、それだけ子供の教育を大切に考えている証拠なのです。
勉強を大切にする家庭環境

障害を持つ子の勉強は、親が熱心に取り組めば結果が出ます。
経済力のない家庭でも、子供の教育を大切に考え、熱心に取り組めば、子供の学力は上がります。
特に、障害を持つ子の場合には、勉強を大切にする家庭環境、家族の協力によって、子供の勉強は、大きく変化するのです。
東京大学を受験する子供に、勉強を教えられる親は、ほとんどいないですよね。
しかし、勉強が苦手な、発達障害や軽度知的障害を持つ子供になら、勉強を教えられる親は多いはずです。
仮に、親も勉強が苦手だったとしても、参考書などを見ながら頑張れば、障害を持つ子供になら勉強を教えられるはずです。
逆に、親が参考書を見ながらでも、教えられないような内容なら、その子は、もう十分に、勉強ができているってことになります。
東京大学の学生と、親の経済力の調査から、障害児の教育を考える。

東大生の親の半数は、年収1000万円以上
お金があると学習塾などに、通わせることができます。
確かに、お金持ちは有利なのは間違いないと思います。
しかし、お金がないと勉強ができないのでしょうか?
よく言われる、
- 金持ちしか東大に行けない
- 東大に行くのは金持ちの子供
これは本当なのかを、まず検証してみます。
東大生の親、6割が高所得者層、1割は低所得者層
東大生の親の半数は、年収1000万円以上

東京大学の「学生生活実態調査」の結果です。
東京大学が毎年実施する「学生生活実態調査」には、東大生の親の年収に関する調査項目があります。
この「学生生活実態調査」は、東京大学の学部学生と大学院学生を対象に、家庭の状況や生活費の状況などの内容について、昭和25年から毎年実施され、調査結果が公表されています。
2016年の調査結果では、東大生の親の半数は、年収1000万円以上という結果でした。
調査結果の詳細です。
- 年収1550万円以上、12.6%
- 1250万〜1550万円、13.8%
- 1050万〜1250万円、14.0%
- 950万〜1050万円、22.3%
年収1050万以上の累計が40.4%です。
さらに、950万〜1050万円、22.3%のうちの半数の11%が1000万円以上とすると、合計で51.4%が年収1000万円以上となります。
年収950万円以上の高所得者層は、62.7%です。

東大生の親は、やっぱりお金持ちだった。
年収のデータは世帯年収、共働きを合計している。

年収1000万円は、共働きの合計です。
この東京大学の調査での年収とは、世帯全員分を合算した「世帯年収」のことです。
調査結果によると、家計を支持する家計支持者は、複数回答で父親93.5%、母親38.1%、本人4.1%です。
つまり、全世帯の約3分の1は、父母の共働きであり、東大生の親でも、父親だけの年収で1000万円を軽々と超えているわけではありません。
世帯年収1000万円は、平均の2倍なのか?

全国平均は年収546万円、東大生の親は約2倍って本当なのか?
厚生労働省の国民生活基礎調査(H28)によると、世帯年収の全国平均は、545.8万円です。
よく東大生の親の半数の年収は、全国平均の年収の2倍だと言われるのが、この数字の比較です。
ただ、この世帯年収の平均545.8万円は、65歳以上の者だけの高齢者世帯も含めた数字です。
高齢者世帯は、全世帯の4分の1を超える26.6%です。
18歳未満の児童のいる世帯は、全世帯の23.4%で、世帯年収の平均は707.8万円です。
つまり、子供がいる世帯の平均年収と比較すると、確かに東大生の親の年収は高いですが、2倍とまでは言えません。

高齢者を除いて、子供がいる世帯だけで比べると、差は少ない。
東大生の親の10.9%は年収450万円未満

東大生の親の1割以上は、低所得者層なんです。
東京大学の「学生生活実態調査」の調査結果によると、親の世帯年収が450万円未満が10.9%です。
高齢者世帯を含めた全国平均の世帯年収545.8万円を下回ります。
もちろん、子供がいる世帯の平均年収707.8万円と比較すると、年収450万円未満は低所得者層となります。
つまり、東大生の親の1割以上は「低所得者層」だと言えます。
このことは「金持ちしか東大に行けない」「東大に行くのは金持ちの子供」と言うのは、間違いだとわかります。
私立学校や学習塾に行かなくても、東京大学に合格する子供はいるのです。
学習塾に通わせる経済力がないなら、子供本人の力だけで、東大を受験することになります。
東京大学を受験する子供に、勉強を教えられる親は、ほとんどいないですよね。
しかし、勉強の内容は、子供に教えられなくても、勉強を大切にする家庭環境を作ることは、経済力がなくてもできます。
お金がなくても勉強はできる。

勉強には、家族みんなの協力が、お金より大切です。
- 受験勉強を頑張る子供に、家族みんなが協力する。
- テストの成績が良かったときに、家族みんなで喜ぶ。
- 勉強を頑張る子供を、家族みんなが褒めてあげる。
もちろん、東京大学に合格する子には、もともと素質・能力があったんだと思います。
その子供の素質を大きく伸ばすのも、素質をダメにするのも、親や家族の行動です。
親の行動によって、子供の学力は大きく変わります。
低所得者層の親であっても、子供の勉強を大切にして、子供の勉強に協力する家庭環境を作れば、東京大学に合格させることだって可能です。
発達障害や知的障害を持つ障害児であっても、子供が勉強に取り組める家庭環境をつくれば、得意な教科を伸ばすことができます。
お金がなくても、障害児には勉強が教えられます。
お金がなくても、障害児が勉強できる家庭環境をつくれます。
東大生の親の1割以上は「低所得者層」です。
それを見習って、自分の子供の教育の参考にしましょう。

家庭環境で、子供の学力を伸ばしましょう。