発達障害児の勉強方法、目で見る視覚情報より、耳で聞く聴覚情報が得意な子供。
小学生の子供を持つ母親ですが、兄弟で比較してはいけないと思いつつ、勉強の際、上の子はすぐに覚えたのに、下の子はなかなか覚えないと気づいて、不安に感じるようになりました。
特に勉強の差を感じたのは「九九」の暗記です。お兄ちゃんはすぐに覚えられたので、下の弟は同じように教えるのですが、すぐに飽きてしまう上に、一度教えたことを復習すると、まったく覚えていません。普段の会話の内容や、口頭で指示したことはよく覚えているので、記憶力に問題があると思えません。
見ることは苦手でも、聞くことは得意な子がいる。
いろいろと勉強方法を調べてみたところ、子供の中には「目で見る視覚情報より、耳で聞く聴覚情報が得意な子供がいる」のだという情報を得ました。確かに、下の弟をみていると、「見る」という行為よりは、「聞く」という行為に特化して興味を示している傾向がみられます。
テレビをじっと見ていたり、本をおとなしく読んでいたりすることは少なく、逆にお話を読んであげたり、会話をしてあげたりすると、喜ぶ傾向があります。そのような子供たちの中には、いろいろな勉強で、友達のペースについていけない場合があり、言葉による支援を中心にして、勉強する必要があるとのことでした。
大人が子供へ言って聞かせる勉強方法。
具体的な勉強方法には、例えば「九九」の場合、「ににんが・・・・」「にさんが・・・」などと親が口頭で質問し、正しかったら、1問ごとにきちんと褒めてあげるという方法です。
子供が自分で教科書を読んで覚えるのではなく、大人が口頭で指導する必要があり、少し手間はかかります。はじめのうちは「本当にこれでいいのか」と疑心暗鬼な思いでした。しかし、その勉強方法を繰り返すうちに、そんな手間が苦にならないほど、はっきりとした効果が現れ始めました。
聞くのが得意な発達障害児、今までと集中力が全然違う。
特に以前と違ったのは、本人の勉強に対する集中力です。あきずに、何度でも挑戦しますし、以前は無理だった長い時間の勉強でも嫌がりません。最終的には、「九九」の内容を全部覚えて、質問に対しても、間違いなく自信を持って答えられるようになりました。学校のテストでも100点をとることができ、親はもちろん、本人も得意満面です。
子供の得意な勉強方法を見つけて、指導してあげることが大切。
今回の出来事を通じて、強く感じたのは、大人でも得意不得意があるもので、大人ならそれを自分で選択できますが、子供にはできないということ。それを親が気づいてあげて、子供の得意な勉強方法を見つけて、指導してあげることが大切なのだと感じました。今回、もし子供にあった勉強方法に気づいてあげられなければ、不得意な勉強方法で、時間と労力をかけて、無駄な作業を行い続けていたでしょうし、親はイライラする上、本人も自信を無くしてしまうし、好ましいことは何一つなかったと思います。
親の責任の重さ、子供に正しい勉強法を選択すること。
自分にあった勉強方がわからないまま大人になってしまえば、子供自身が「自分は勉強ができないダメな人間だ」と位置付けてしまう事になったかもしれません。正しい勉強法を選択することって大事ですね。親として子供に最適な環境を与えるべき役割を再認識し、改めてその責任の重さを実感した出来事でした。