小学校1年生、自閉症傾向がある、軽度知的障害の子
現在、専業主婦をしている37歳です。以前は、販売員兼事務員をしていて、その時は、物静かな性格と言われていました。
今、小学一年生の男の子が一人います。内弁慶な子供で、外では静かな子だそうですが、うちではわがまま放題です。
国語が特に不得意、喋っても意味がわからないことが多い。
勉強では、国語が特に不得意で、よく今日あった出来事を私に話すのですが、あまりよくわからない説明をします。1年生になって、初めての授業参観を、夫婦で見に行ったときの授業が国語でした。「こ」から始まる言葉を、みんなで発表していました。果たして、我が子はどういう反応なのかと、初めて見る授業中の様子なので、心配していました。
授業中の発表は、意外と積極的
なんと、授業での「こ」から始まる言葉では、うちの子供が、元気に手をあげていました。私自身は、引っ込み思案な方だったので、授業参観で手を上げた記憶はありません。我が子は意外と大丈夫なんだな、と少し安心しました。でも、なかなか、我が子に当たりません。
そのうち、「こ」から始まる言葉も減っていき、みんな子猫や、子犬といった、子供の動物を指す言葉を言うようになってきました。
先生が動物の子供はだめ、と言ったら。
そこで、先生が、「子犬や、子猫みたいな、動物の子供はもうだめですよ」と言いました。とたんに手をあげる子供の数は減り、うちの子供と、他の数人が手をあげているだけです。
そして、うちの子がとうとう指名されました。ニコニコで、自信満々に一言「コキリ」っと言いました。
教室全員が”なんのこと?”、と思ったのだと思います。教室に変な空気が流れます。先生は、この場を取り繕うため「子機って言ったのかな?電話の子機」と聞き返します。
そこで、うなづけばいいのに、うちの子は首を横に振り「コキリ…」と言い続けます。
動物の子供はだめ、その直後に「子キリン」
母親である私にはわかりました。前日、動物図鑑についていたDVDを見ており、その中でキリンの出産シーンがあったのです。そうです、うちの子は、キリンの子供のことを「コキリン」と言っていたのです。
しかし、教室が初めての授業参観で、ザワザワしていたせいか、「ン」は誰にも聞こえず、先生も動物の子供はダメだよといった直後なので、動物の子供だとは思わず、というより、そんな造語を出してくるとは思いません。
先生の指示が理解できない、困っちゃいます。
何度か、先生が聞き返し、その度に、うちの子の声は、小さくなっていきます。とりあえず、先生は、うちの子が、違う言うにも関わらず、「コキ・子機」と黒板に書いて、その場を丸く収めました。
授業参観を終えて、その日の晩、「コキリン」って何?と一応確認しました。やはり、「子キリン」のことでした。
とりあえず、前日、動物図鑑のDVDを見ていたからしょうがないよね、と言って励まし、ついでに、子キリンという言葉はないよ、とだけ教えておきました。
先生の指示が理解できないと、学校生活は困っちゃいますが、叱ってもしょうがないので、子供と一緒に笑いました。
障害で悩まず、天然ボケを一緒に笑うと楽しくなれます。
当人は、笑って聞いていたので大丈夫だと思うのですが、次回の授業参観では、なにが起こるのか少し不安でもあり、楽しみでもあります。
うちの子は、しゃべる内容が天然ボケ。子供の勉強ができないことを、くよくよ悩むより、天然ボケを一緒に笑ってあげられる、母親でいようと思います。